スライ・ストーン、永遠に ─ 革命児が遺した音楽の遺産
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2025年6月9日、スライ・ストーンが82歳でこの世を去りました。1960年代末から70年代初頭にかけて、彼が率いた「スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン」は、音楽のジャンルや人種、性別の壁を乗り越える革命的な存在でした。
彼らの音楽はロック、ソウル、ファンク、ポップを融合し、同時に公民権運動、ベトナム戦争、差別、ドラッグ問題など当時の社会背景を深く反映していました。
この記事では、初心者でも楽しめる彼らの代表曲10選を、時代背景とともにご紹介します。
混血バンドが起こした音楽革命:スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンとは
1967年、カリフォルニア州サンフランシスコで誕生したスライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン。黒人・白人・男女混合という異例の編成は、それ自体が「反差別」のメッセージでした。
ヒッピー文化やカウンターカルチャーの時代に、ジャンルの壁を壊す音楽と多様性を体現した彼らのサウンドは、時代を象徴する存在となります。
♪ Dance to the Music(1967)
ファンクの基本構造を定義した画期的楽曲。バンドメンバー全員のソロがリレー形式で展開され、まさに“音楽に合わせて踊れ”という彼らの哲学を体現した曲です。
音楽で社会を変える:公民権運動と“違いを祝う”歌
1968年、アメリカ社会はキング牧師の暗殺やベトナム戦争などで混迷を極めていました。そんな中、スライは音楽を通じて明確なメッセージを打ち出します。

♪ Everyday People(1968)
「僕らは皆ちがって、皆おなじ」。偏見や差別に対するまっすぐなメッセージが込められた、ダイバーシティのアンセムともいえる名曲です。
♪ Stand!(1969)
「立ち上がれ、自分を主張せよ」。公民権運動を背景に、勇気を与えるポジティブなプロテストソングです。ライブでは必ず演奏される定番曲のひとつ。
ウッドストックの熱狂と音楽による“高揚感”
1969年、ウッドストック・フェスティバルに登場した彼らは、午前3時という時間にもかかわらず観客を熱狂させました。
♪ I Want to Take You Higher(1969)
高揚感の頂点を突き抜けるようなシャウトとリズム。音楽の力で“ハイ”になるという、当時の反戦と愛の精神を表現したファンクの金字塔。
♪ Hot Fun in the Summertime(1969)
混乱の多い時代に届けられた、穏やかで陽気な夏の賛歌。差別や暴動の続く中、こうした日常の幸福を描く楽曲も彼らの魅力のひとつです。
社会の闇と内省:スライの変化と音楽の進化
1970年代に入ると、スライの音楽はより個人的・内省的な内容へとシフトしていきます。アメリカ社会はニクソン政権のもとでさらなる分断と混迷に突入。
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♪ Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)(1969)
スラップベースの元祖、ラリー・グラハムのプレイが炸裂。感謝と自分らしさをテーマにした一方、タイトルに“皮肉”を込めた巧みな一曲。
♪ Family Affair(1971)
電子ピアノとドラムマシンを取り入れた先駆的で実験的な楽曲。家族や人間関係の難しさを描いた、スライの内面が滲み出た作品。歌い方にも注目。
洒脱でジャジーな後期スライ:自己表現と静かな決意
バンドは徐々に解散へと向かいますが、スライの音楽は新たな方向性を模索し続けました。ジャズやソウルの要素を取り入れた洗練されたサウンドは、今日のR&Bにも通じます。
♪ If You Want Me to Stay(1973)
クールでメロウなトラックにのせて歌われるのは、恋人との距離感と自己確立。聴けば聴くほど味が出る名曲です。
♪ You Can Make It If You Try(1969)
ストレートな応援歌。「やればできる」という前向きなメッセージは、激動の時代の中でも人々に希望を与えました。これほど、情熱にあふれた前向きなファンクミュージックがあるでしょうか。
なぜ今スライ・ストーンを聴くべきなのか
スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンの音楽は、今も古びることがありません。多様性、自由、希望、そして反抗。そのすべてが詰まった彼らの楽曲は、現代の分断社会にこそ必要とされる“音楽の灯火”です。 R.I.P Sly Stone….
SpotifyやYouTubeでも多くの楽曲が公開されています。ぜひ、この記事で紹介した10曲からスライの世界に触れてみてください。あなたの心に、新しい風が吹くはずです。

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