齢40を超えて見事に太りだしたワタクシです。もう見事に中年太りです。165センチの50数キロともともやせ型の華奢な体型でしたが、その頃は60キロをはるかに超え70キロに近くなっていました。
さすがに、体は重く、あちこちが痛い。突然謎の筋肉痛に襲われる。おなかは常に張っているし、呼吸は自分でもわかるくらい浅い。そこで、ワタクシは運動することに決めました。この苦しみから解放されるには運動してダイエットすることが一番だと。
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さて、そこで何をするかです。ジムにでも通うか？絶対に続かない自信しかない。もちろん、コミュ障なワタクシにチームプレイが要求されるスポーツは無理。野球は道具がいっぱいいるし（後にわかるが、貸してくれるところもあるし、ユニフォームなんていらないってチームもたくさんある）、サッカーは陽キャのスポーツでいるだけでしんどくなる。バスケはチビにはむいていない。バレーボールも同じく。。。。
なら、個人競技なら？ということで、水泳を一番に考えました。が、体がみすぼらしいのです。ブヨブヨの腹は自分でも見たくないし、見られたくない。それにワタクシは泳ぎが絶望的に下手。バシャバシャと水中をもがき苦しんでる横で、心配そうにベテランスイマーが眺めている。そんな光景を想像して恥ずかしくなったので却下しました。ゴルフは金がかかるイメージ。
とまぁ、言い訳ばかりで結局動き出せないワタクシ。そこで、思いついたのは格闘技でした。格闘技なら個人競技だし、練習は誰とも喋らずストイックなイメージ。これならいけるかもと思いました。
が、ワタクシにはもう一つ越えなければいけない壁がありました。そう、極度の怖がりなのです。人としゃべりたくないのに、ましてや痛い思いなんてもってのほかですよ。
結局、ワタクシに出来ることは夜中に一人でイヤフォンを耳に突き刺して黙々とフードをかぶって散歩のようなジョギングぐらいしかできないんでしょうね。そして、それもすぐにやめてしまうんでしょうね。なんて諦めていました。
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運動して痩せたい気持ちはある。でも、一歩踏み出せない。そんな悶々としていたコロナ禍のある日、一人で夜の散歩に出かけていました。その日はいつもと違うルートで歩いていました。普段と違う道のりで心も足取りも軽く、少し長い距離を歩いていました。そこで、たまたま、ブラジリアン柔術の道場の看板が目に留まりました。
ブラジリアン柔術なんてのは、体中入れ墨たっぷりの屈強な男どもが、肩で息しながらで、くんずほぐれつ汗まみれになりながら、薄暗い道場で殺伐とした雰囲気の中ストイックに最強を求める。ワタクシとは全くの別世界の出来事。漫画の世界感。非現実的な場所。そんなイメージでした。
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ワタクシはその場を後にしました。でも、何故か気になったのです。そして、後日改めてその場に行ってみました。電話番号を書き留めました。そしてまた後日改めて電話してみようと思いました。後日改めて道場の名前でググってみました。HPがありました。明るい雰囲気でした。すこしずず勇気が出てきました。そして、後日が改まったのか、心のタイミングが合ったのかワタクシは思い切って電話をしてみました。
数コールの後に聞こえた低い男性の声は優しく明るく聞こえました。あの緊張感は今でも忘れられません。格闘技道場ですもん。柔術のイメージですもん。そらぁ、コミュ障の陰キャにとってみりゃハードルはバカ高いですよ。
アワアワと噛み倒しながら、ワタクシは何とか名前と体験をしてみたいとのことを伝えました。絶対聞き取りにくかったに違いないのに、あの時の電話口の代表さんはよく聞いてくれましたよ。そうして、なんとかかんとかブラジリアン柔術道場への体験の予約が取れたのでした。
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