はじめに：白帯という旅の出発点
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今、あなたが感じている「難しさ」「やられっぱなしの毎日」「自分の弱さへの絶望」——すべて、かつての私も通ってきた道です。
でも、大丈夫。ちゃんと強くなれます。ゆっくりでも、確実に。
この記事では、私自身の体験を交えながら、ブラジリアン柔術の帯制度や、白帯から青帯へと進む過程、そしてその先の道についてお話ししていきます。
帯制度の基本：色は実力の証明
ブラジリアン柔術の帯には明確な階級があります。ざっくりと、大人の帯は以下のようになっています。
- 白帯（初心者）
- 青帯（中級者）
- 紫帯（達人）
- 茶帯（超人）
- 黒帯（神の領域）
昇格には時間がかかります。通常、帯が一つ上がるのに1〜2年。急いで強くなろうとしても、そう簡単にはいきません。でも、それが柔術のいいところでもあるんです。焦らず、じっくり、自分のペースで進んでいく。それが一番の近道なんです。
白帯時代のリアル：ボコボコの日々
正直に言います。白帯の頃は本当にキツいです。
スパーリングでは、先輩たちにいいようにやられて、何もできずに終わることがほとんど。
「なんで自分はこんなに弱いんだろう」と、落ち込む日もあります。
でも、ある時ふと気づくんです。
「あれ、今日は少しだけ長く耐えられたな」
「このポジション、前より分かるようになってきたかも」
「同じ白帯には、ちょっとだけ優位に立てたかも？」
そう。少しずつ、確実に、あなたは強くなっているんです。
昇格の瞬間：青帯という勲章
そして、ある日。
道場の先生から突然言われます。
「今日から青帯ね。」
その瞬間の喜びと驚きは、言葉にできません。
ずっと遠くに見えていた“青帯”が、自分の腰に巻かれている。それはまるで、努力がひとつ実を結んだような感覚。
でも、それと同時に気づくんです。
色帯の人たちは、白帯相手に本気ではやってなかったということに。
色帯の人たちの“優しさ”と“強さ”
白帯の頃は、先輩にボコボコにされて「この人たち、本気でやってるのか？」と思っていました。でも、青帯になって気づきました。あの人たち、あくまで“受け”に徹してくれていたんです。
試合のようなテンションでスパーリングしてくる色帯さんなんて、まずいません。
むしろ、ディフェンスの練習や、あなたに合わせた動き方をしてくれていたのです。
でも、それでも勝てる気はまったくしなかった——つまり、それだけ帯の色は、実力差をしっかりと示しているということです。
試合の魅力：実力が拮抗する世界
ブラジリアン柔術の面白いところは、帯別で試合が組まれること。つまり、白帯は白帯同士、青帯は青帯同士で戦うのが基本です。
これがめちゃくちゃ楽しい。
道場では色帯の人にやられっぱなしでも、試合では「そこそこやれた」と感じることがあります。
いや、むしろ試合だと勝ててしまったなんて話も珍しくありません。
だからこそ、帯が上がるたびに「自分の実力でどこまでいけるのか」を試すチャンスがあるんです。
白帯の頃に思っていた“色帯の印象”
最後に、白帯の自分から見た色帯の印象をまとめてみます。今となってはちょっと笑ってしまうけど、当時は本気で思ってました。
- 白帯：完全なる初心者。ザコ。心が折れかけてる。
- 青帯：めっちゃ強い。柔道で言えば黒帯レベル。逃げるのが精一杯。
- 紫帯：達人。動きに無駄がなく、技のレパートリーが異常。逃げ回るしかできない。
- 茶帯：超人。もう人間じゃない。勝ち負け以前の話。最初から無理。
- 黒帯：神。触れた瞬間に負ける。何をされてるのかもわからない。操り人形。
おわりに：白帯さんへ伝えたいこと
もし、この記事に辿り着いたあなたが白帯さんだったら、本当に嬉しいです。
いま感じている「難しさ」も「自分の弱さ」も、すべてがこの旅の一部です。
あなたはもうすでに、柔術をしていない人たちよりもはるかに強くなっているんです。
ブラジリアン柔術は、年齢も性別も運動歴も関係なく、誰でもゆっくり、でも確実に強くなれる格闘技です。
焦らず、一歩ずつ、一緒に上手くなっていきましょう。
さあ、今日もマットに立ちましょう。あなたの柔術の物語は、まだまだこれからです。
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